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July 19, 2007

きつねのでんわボックス

 久しぶりに目がうるうるする絵本に出会いました。子どもを亡くしたキツネのおかあさんはある日電話ボックスで病気のおかあさんに電話する人間の子どもと出会います。その子に亡きわが子の面影を重ねてしまうおかあさんギツネは男の子を遠くからそっと見守ります。毎日同じ時間に男の子は電話をかけにやってきます。おかあさんギツネはそれを楽しみにするのですが・・・

 かつてノストラダムスの大予言などというものが世の中騒がせました。ざっというと1999年の7の月に世界は滅びる・・・というようなこと。現在2007年。予言から8年無事にこの世界は存在しています。

 ちびまるこちゃんでもこの話題が出てきましたが、我々の年代はノストラダムス騒動の時ちょうど子どもで、こんな話を鵜呑みにしてしまう傾向にあるようです。私もはっきり1999年というわけではないけれどなにげなく終末思想というか、「この世もそんなに長く続かないんじゃないか」と思っていました。

 ところがこの考えが一変する出来事が起こりました。それは私が子どもを授かったこと。子どもが出来た途端、そんな考えがふっとんでしまいました。いえ、もしかすると本当にこの世の終わりは来るのかもしれません。それは誰にもわからないことだし、自分が生きているうちにその瞬間を体験しないとも限りません。ただ不思議なことに自分の人生が30数年で終わるという考えは受け入れられるんだけど、わが子の人生が10才そこそこで終わるということが考えられないのです。

 これは一種の本能なんでしょうね。自分の子どもは自分と同じように学校へ行って、大人になったら何か仕事をして、いずれ誰かと結婚して、自分と同じように子どもを持つ。現実にはそうならないかもしれないけど、何故か自分と同じようなサイクルが繰り返されると勝手に思い込んでしまうんです。そうとしか考えられないんですね。

 だからこの絵本のきつねのおかあさんの痛みは凄くわかる気がします。子どもを亡くすことは他の身近な誰かが亡くなった時とは別な思いが混じります。子どもは未来であり希望なんです。自分の人生が後半に達してしまうと、ほぼ生涯が定まってしまう。でも子どもはどういう人生送るかわからない。わからないからこそ、それが希望になるんです。

 さて、人間の男の子を遠くから見守っていたキツネのおかあさん。ある日数人の男の人達がやってきて電話ボックスを撤去してしまいます。化けることの出来なかったキツネのおかあさんは男の子のために電話ボックスに化け、男の子のおかあさんに成りすまして束の間の交流を愉しみます。結局男の子はおかあさんの病院の近くへ引っ越すことになり、もう電話する必要はなくなるのですが、この出来事のおかげでキツネのおかあさんは立ち直ることが出来たのでした。

 後半の男の子との出会いもでですが、前半のおかあさんギツネと子ギツネが過ごすシーンがとてもほほえましく暖かい印象を残します。

 

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Comments

この本は、読んだことがないけれど、キツネが、ずるがしこいキャラではないようですね。
昔、「母のない子と子のない母と」というタイトルだけを見て、子供心に、とてもさびしい思いを感じたことを覚えています。
はじめから無いものでなく、あったものを無くした寂しさを、キツネのお母さんは男の子と交流することで
、埋めていったのでしょうね。
それが、このお母さんに ちょうどよかったのでしょう。
「電話ボックス」も、「ノストラダムスの大予言」も、もう今は忘れ去られた存在ですね~
なんか、懐かしいです。

Posted by: noel | July 20, 2007 at 09:38 PM

そうそう、このお話はどちらかというと『てぶくろをかいに』に近いですね。キツネと人間の束の間の交流。

電話ボックス、見なくなりましたよね。『花子さんのでんわ』じゃないけど、電話ボックスって何か異世界と繋がっている気がします。

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