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March 01, 2007

おスだんなと、おスおくさん~ばか者を愛するイギリスの伝統

 福音館文庫から出ている『イギリスとアイルランドの昔話』はジェイコブズの昔話などを石井桃子さんが翻訳したもの。おなじみ三びきの子ブタジャックとマメの木などが載っている。石井桃子さんの日本語が簡潔でやさしくてそのまま子どもに読んであげられそうです。

 今回ピックアップするのは おスだんなと、おスおくさんという話。ジャックとマメの木のジャックや三人の愚か者と同じようなおばかな人達の物語。あらすじはこんなです。

 おスだんなと、おスおくさんはピクルスを漬けるガラスの瓶の中に住んでいました。毎日おスだんなはピクルスにする野菜を畑で作り、おスおくさんはガラス瓶の中をピカピカに磨いておりました。ある日おスおくさんがクモの巣を取り払おうとして箒の柄でガラス瓶を割ってしまいます。ワアワア泣きじゃくるおスおくさんをおスだんなはなだめ、働き口を探しに行こうと言います。家の中のものはどうするんだとおスおくさんが聞けば、おスだんなは戸を持っていけばあける戸がないから戸をあけて入ってこようとするの者はいないと言います。

 ひょんなことから泥棒の金貨を手にすることができた二人。おスおくさんはそのお金でウシを買ってミルクを絞ってバターを作り生計を立てようと提案します。おスだんなは言われるまま市場でウシを買ったのですが、風笛を吹いてる人に出会うと、バターを作るより風笛を吹くほうがらくに金が稼げると風笛とウシを取り替えてしまいます。ところがいざおスだんなが風笛を吹くと上手に吹けません。その後おスだんなは風笛を手袋と取り替え、その後は手袋と杖を取替え、最後は自分の間抜けさを笑いものにするカササギに杖を投げつけ杖までも手放してしまいます。

 まるで逆わらしべ長者ですね。イギリスの昔話には不思議とこんなばか者がよく登場します。ユーモアの国といわれるように自分がばかになって周りを和ますイギリス人の気質とイギリス人のばか者への愛情を感じます。

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Comments

イギリスのユーモアは、日本にないセンスだと思いますね~
三人の愚か者など、わたしもすごく好きです。
あんまり読んでいるわけではありませんが、夏目漱石の「坊ちゃん」のユーモアのセンスは、日本のものでは 好きなほうです。
ところが、うちの下の子は、このおもしろさがわからないようです。
ユーモアっていったい!?

Posted by: noel | March 05, 2007 at 12:36 AM

 私も唯一完読した漱石の長編が「坊ちゃん」です。イギリスのユーモアとはちょっと違ってますがこれは面白いと思いましたけど、やっぱり「どこが面白いの?」と言う人もいました。

 そういえば「クレヨンしんちゃん」が放送され始めた頃、友人から「あれこそ ぴぐもんの ユーモアに通じる世界だ」と言われたことがあります。・・・ちょっとフクザツな気分でした。

Posted by: ぴぐもん | March 05, 2007 at 11:29 PM

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