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October 09, 2005

エレン物語~模範的少女の物語

 子どもの頃、ダンチといわれる建物の中に暮らしておりました。同じ棟の中に同じ学年の女の子が2人いました。優等生のアキコちゃんとちょっぴりお転婆なユカリちゃんでした。ちいさい時は成績も性格も関係なく、とかく身近にいる子と遊ぶもので、このふたりとは何せ同じ屋根の下に住んでるわけですから、他の友達より一緒にいる時間が長かったように思います。小学校はたいてい5,6クラス、中学校は14クラスありましたから、たいてい3人バラバラのクラス或いは誰かひとりだけ別のクラスになる事が常で、例外的に小学2年生のときだけ3人同じクラスになりました。

 私はちょうど2年生の頃から本の面白さに取り付かれ、学級文庫を片っ端から読むようになってました。ある日休み時間に「どの本が一番好き」という話題になり、アキコちゃんが選んだのはご存知バーネットの「小公女」、ユカリちゃんが選んだのが「ナイチンゲール」の伝記、そして私が選んだのが「エレン物語」でした。3冊に共通するのは模範的な女の子の話。この年頃の女の子って素直に模範的なものに共鳴するんですね。

 年月が経つにつれ、この話の内容をほとんど忘れてしまいました。覚えているのはエレンという名前の女の子がなんらかの事情で気難しい親戚のおばさんの家に預けられる話ということ。その他に覚えているエピソードは3つ。

 1.おばさんの家に着いたばかりの頃、エレンの靴下が全部白いと知ったおばさんが、白は汚れが目立つからと全部グレーに染めてしまいました。

 2.ある日エレンは買い物を頼まれ、ひとりで生地を買いに行きました。エレンは必要な分だけ生地を切ってほしいと頼むのですが、店員は全部でないと売らないと頑として言い張ります。他のお客さんが口添えをしてくれて無事目的の生地を買うことが出来ました。ところが、そんなこともすっかり忘れてしまったある日、偶然その店員に再会します。店員は生地を切った事で店をクビになったとエレンを責め襲い掛かってこようとしたところ、偶然通りかかった誰かに助けられました。

 3.友達の家に遊びに行った時、その家のおじさんが遊びにきている女の子たちにプレゼントとしてハギレのいっぱい入った袋を持ってきます。公平に、目をつぶって袋の中から一枚取るということになりました。エレンは自分の番が来た時、ほしいハギレが何処にあるのか見えていました。それをそのまま取ってしまいますが、他の子がその生地を欲しがっていたのを知って、自分はズルをしたので貰う資格がないとその子のハギレと交換します。その場にいた人達が感心しました。

 不思議とどれも皆、布に関するエピソードなんです。

 改めて読み返してみると、上の内容はほぼ合っていました。その他に牧師の娘と友達になり姉のように慕う事やいたずらな女の子にかまわれて嫌な思いをするものの最後には仲良くなる事。アリス(牧師の娘)が死んだ後、彼女に変わって教会で子どもたちの面倒を見たり聖書を熱心に勉強することなどいろいろ思い出してきました。

 原題はWide Wide World 。もともとニューヨークに住んでいたエレンは母親が病気療養のためイギリスへいくこととなり、アメリカのどこかの田舎にある父方の伯母さんのところにお世話になることになります。父親は仕事ばかりに明け暮れて家庭を省みない人で、その辺りにやんわりとエレンを通して作者の批判が見られます。
 母の死後、今度は母方の祖母の所へ忘れ形見として預けられる事になり、イギリスへ渡ります。もともと母方の親戚はアメリカ人との結婚に反対して絶縁状態にありましたが、素直なエレンにほだされていく・・・というところは少し「小公子」に似ています。まさにWide Wide Worldですね。

 今読んで思うのは、エレンをはじめとする少女達がなんか幼い。13歳といえば反抗期も手伝って大人に反発したり、自分はもう一人前という気分で生意気な態度に出たりするものなのに、ここに登場する女の子達はまるで小学生みたいに素直で子どもっぽい。昔の子の方が今の子よりしっかりしていた・・・という先入観を持っていたのでなんか不思議な気がしました。

 かつて私が読んだ偕成社の「エレン物語」は絶版になってしまったようですが、原書は値段が少々お高目とはいえ入手可能のようなので、いずれ購入したいと思います。これは私の7歳時の愛読書なので。

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Comments

ピグモン様 はじめまして。
偕成社のエレン物語、私も好きでした。原作を読みたくなって最近アメリカ人の友達に尋ねたら、少女パレアナは有名だけどエレン物語は、見たことないと言ってます。
本も読んでくれて、内容と後書きから元の題名で原作本を
ネットで検索してくれましたが見つかりませんでした。
たぶん 宗教色が強いのでそちらの系の本かな~?
と言ってましたが、原作名と出版社 ご存知でしたら教えていただけませんか?

Posted by: アリス | September 24, 2012 at 03:35 PM

アリス様
コメント有難うございます。こんな知る人ぞ知るような本にコメントいただけて、とても嬉しいです。

原作はタイトルが "The Wide,Wide World"
作者名が Elizabeth Wetherelle
出版社は Kessinger Pub Co

となっていました。
アマゾンでも売ってますよ。
私もいつか買うつもりですが、高いのでしぶっています。

宗教色が強いとお感じですか?
それはアメリカ人のお友達が言っているのでしょうか?
私は行ったことはないけど、この時代のアメリカでは普通のことだったんじゃないかと思います。
どこの家庭も食事の前や寝る前にはお祈りをして、毎週教会に行って・・・古きよきアメリカの姿を感じます。

原書で読むとまた違った感じがするのでしょうね。
読んだら是非感想を教えてください。

Posted by: ぴぐもん | September 24, 2012 at 11:14 PM

ぴぐもん様

どうもありがとうございました。
宗教色がつよいから と言ったのはアメリカ人の友人です。原書の事 彼女にも伝えます。

偕成社のエレン物語の挿絵も好きでしたが、エレンが袋の中からとった”青色のモロッコがわ”が、どんなステキな小ぎれなんだろうと、とても興味があったのを覚えています。

少女パレアナを読んだことがないので、それも読んでみようと思ってます。
できれば、子供時代に読みたかったですが。

英語が得意ではないので、エレンの原書を読むのに時間がかかりそうですが、読むことができたらまたお便りいたしますね。
本当に感謝です。


Posted by: アリス | September 25, 2012 at 10:33 AM

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