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October 01, 2005

Harry Potter and Half Blood Prince

 やっと読み終わりました。前作は途中で放り投げてしまって、日本語版発売の直前にあわてて読みました。それから比べれば今回はページ数も少なく読みやすかったようです。

 今回怪しげな行動をするのは、ハリーの仲間ではなくマルフォイ。これまで逆境で育ってきたハリーと、お坊ちゃま育ちのマルフォイでは人生経験で一歩ハリーがリードしていた。ハリーの側が余裕をもった態度で臨んでいた。ところが、父親が逮捕され、マルフォイの何かが変わった。自立心が芽生えたのか、ゆとりが見られる。むしろハリーのほうに焦りが感じられる。

 「ハリーもハーマイオニーも恋人とキスしたりしてるのに、あなただけはいつまでも11歳の子どものままなのよ」
妹のジニーに、そんなこと言われたロンも、もう子どもではないようです。皆お年頃なのか、誰かと誰かがくっついたり、誰かが誰かにやきもち妬いたりと忙しい。4話、5話と続いたあの緊張感はどこへ行ったの?と思うくらい比較的平和な学園ドラマが繰り広げられます。

 ところが終盤に入って様相が変化します。もっとも印象的なのは、ハリーが夜の湖に行くシーン。とても幻想的に描かれているのですが・・・・かなり怖い。後でハリーがまるで悪夢のようだったと思い返しています。その後、ホグワーツ全体、いや魔法界全体を深い悲しみが覆います。ただ、暗い結末の中に2組のカップルが細い、けれども鮮明な希望の光を投げかけてくれるのが救いです。

 ハリーをとりまく人々も変化が見られます。もとから友達のようなハグリッドは別として、教師陣が彼をとても頼りにしているのです。一番驚いたのはマゴナガル先生が彼を’ハリー’と呼ぶシーン。生徒にではなく、まるで同士のように。マゴナガル先生が現役の学生をファースト・ネームで呼んだ事はこれまでなかったと思います。

 6話はハリーの話であると同時に、ヴォルデモードの話でもあります。彼の生い立ちや過去が次々と明かされていきます。彼や彼の母親に対して同情を感じる事もなくはないのですが、私が最も気の毒に思うのは彼の父親。少年トム・リドルが父親を憎む気持ちはわからなくもないが、成人して優秀な魔法使いになった彼が、父親こそが最大の被害者であるとなぜわからないのだろう?その辺が彼の最大の弱点なのかもしれない。

 このシリーズ、面白くてすらすら読めたのは4話くらいまでです。5話あたりから正直ダレました。それでも、ここまくると8合目まで山を登った気分です。もう少しだからがんばっちゃおう・・・と。ただ、それだけじゃなく続きが読みたくなるような気に相変わらずさせてくれてます。

 

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Comments

ぴぐもんさん、はじめまして。
TB辿ってやってまいりました。
6巻読了後の感想を丁寧に書かれていて、興味深く拝読しました。ヴォルデモートの物語、考えていた生い立ちとは全く違っていました。ヴォルデモートの父親のことは非常に気になります。ヴォルデモートの母親を捨てた(といわれていますが)後、結婚しなかったらしいことなんかは特に考えてしまうところです。
5巻を読んだときよりも、続きが読みたい、どうなるんだろう?と思わせる巻でした、6巻。
ブログのカテゴリーは好きなジャンルばかりです。
ゆっくり拝見させていただこうと思っています。


Posted by: kmy | November 05, 2005 at 08:59 PM

 kmyさん、ぴぐもんの書斎にようこそ。kmyさんのブログにハリー・ポッター以外にも興味をそそる本が紹介されていて今後の参考にさせていただこうと思います。よかったらまた、遊びにきてください。

Posted by: ぴぐもん | November 07, 2005 at 08:45 PM

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