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August 07, 2005

木を植えた男~プロヴァンスの歴史はいかに?

 最初に読んだ時はてっきり実話だとばかり思いました。あとでこれが創作だと知ってなんだか不思議な気持ちです。実話並みの説得力がありましたから・・・

 「アンルーリー~復讐の街」という映画を見たことがあります。主演がヴァンサン・カッセルというだけで見たのですが、正直言ってたいした内容じゃありませんでした。マルセイユのチンピラたちの物語なのですが、一体何を訴えたいのか製作者の意図がいまいちはっきりしません。ただ、ひとつ救われるのは原題が"Mediterranee"(地中海)というだであって南フランスの景色。白い漆喰の壁にタイルを貼った家。黄色やオレンジの鮮やかな色の家具や調度品。それから樹々の緑と青い海。私にとって南仏は憧れの土地なんです。

 ゾラの「居酒屋」の中で夫のクーポーが妻の元愛人のランチェを「あのプロヴァンス野郎」と小ばかにするシーンを思い出しました。パリに生まれ育った者にとってはプロヴァンスなんて物凄い田舎なんだろうな、しかもその当時は「木を植えた男」の前半の絵みたいに貧しかったんだろうな・・・・などと思い巡らせていたのですが・・・

 あの羊飼いは実在しないけれど、ジェルヴィエーズとランチェがパリに逃げてきた頃のプロヴァンスはやっぱり貧しかったんじゃないかという気がしてなりません。オレンジやレモンの実がたわわに実った豊かなプロヴァンスの景色は、誰か(多分無数の多くの人達)の努力によって築かれているんじゃないかと。どの程度までが真実なのか確かめてみたくなりました。

 そこに山があるから山に登るような、結果や評価を省みないひたむきな羊飼いの姿に感銘を受けるストーリーです。絵は後半の緑豊かな景色より、前半の荒涼とした景色が不思議と印象に残る本です。


     

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