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March 12, 2005

ももたろう~語り継がれたことばの魅力

 よく、ちいさい頃から親に本の読み聞かせをしてもらってた子が本好きに育つといわれます。私の場合、確かに父や母から絵本を読んでもらった覚えはあります。ただ家にそれほどたくさんのこどもの本があった訳でもなく、我が家では本の“読み聞かせ”より素語りによる“語り聞かせ”が日常的でした。
 布団に入って眠りにつくまでの間、“ももたろう”や“カチカチ山”、“赤ずきん”や“シンデレラ”など定番の話を何度も何度もおねだりして話してもらいました。“語り”というのは話す人によって雰囲気が変わったり、その日によって物語りの細部が抜け落ちたり、余分なものがくっついたりと結構いいかげんなものです。ただアバウトな語りを繰り返し聞いてるうちに話のポイントをいつしか掴めてたんじゃないかと思います。
 親にやってもらったいいことは自分もやろうと、私のこども達にも布団の中の語り聞かせは受け継ぎました。グリムやアンデルセン、日本の昔話など誰でも知っているようなものを・・・ウチのこども達は“ももたろう”が大好きでした。
おそらく、ほかの話とくらべて自然にすらすら話してあげられたからじゃないでしょうか。物語そのものの面白さもさることながら、私自身の体の中に染み付いたことばのリズムが聞きやすかったのでしょうね。
 
 どんぶらこっこ どんぶらこっこ と、ももが流れてくると、洗濯中のおばあさんは言います。

             おいしいもも、こっちへこい。   ま~ずいもも、あっちいけ。
             あ~まいもも、こっちへこい。   すっぱいもも、あっちいけ。
 
 まるで唄でもうたってるようです。それからももたろうとイヌ、サル、キジが出会う時の掛け合いがいいです。

            -ももたろうさん、ももたろうさん、どこへいくんですか?
            -鬼が島へ鬼退治に
            -お腰に付けてるものはなんですか?
            -にっぽんいちの きびだんご
            -ひとつください、お伴します

 いつのまにか覚えて自然と口をついて唄うように語れます。代々親から子へと語り継がれた話にはストーリーだけでなく語り口のおもしろさが備わっていて、故に今日まで生き残っているのでしょう。


                       


 

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Comments

こんにちは。えほんうるふです。早速遊びに来ました。
同じ話でも地方や各家庭によって細かい表現が異なるところに、口承文化の面白さを感じますね。
そういえば、「まんが日本昔話」の再放送が始まりましたね。市原さんと常田さんのまったりした語り口は、日本語の芳醇さを味わうのに最適なので、つい真似してしまいます(笑)

Posted by: えほんうるふ | October 30, 2005 at 06:41 PM

 早速いらしていただいて、ありがとうございます。我が家の場合は西本鶏介さんの文章が一番しっくりくるんです。ももの流れる音は‘つんぶらこっこ’になってますが・・・
 こちらも過去ログへのTB,コメント大歓迎です。また遊びにきてください。

Posted by: ぴぐもん | November 03, 2005 at 05:18 PM

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